Category Archives: 呼吸法

心と体の一如は3秒間で

心と体がバラバラだと何事もうまくいかないし、都合が悪い。
心と体の齟齬から失敗することは多い。
何かをする時には、身心一如でなくては上手く行かない。

ところが、なかなかそうなれない。

そういうときどうする。
そこに3秒間無心術の出番がある。

なぜでしょうか。
呼吸は体と心を結び付けているものだからです。
結び付けているというのは、語弊があるかもしれません。
もともと一つのものが結びつくなんて言うことはありません。

ただ、私たちが心と体が分離していると感じられるとき、一つのものだということをわからせてくれ、しかも、ほんとうに一つになれるには呼吸法が一番ではないかと思います。

呼吸法をしようというのは、心の働き、つまり意識ですね。
その意識の働きが呼吸筋を動かします。
そして、呼吸筋が収縮伸展しているときに筋肉が心に静けさを与えていることを私たちは、すぐに体験できます。
つまり、筋肉が心を変えていることがわかります。

心は、それに応じて静かに呼吸をすすめます。
そうです。
心が筋肉の動きに変化を与えているのです。
そして、筋肉は、さらに心を調えます。

難しいことを考えないで、吸いきって3秒間、吐ききって3秒間。
息を止める。

それだけでいいのです。

一回で、うまくいかなかったら、もう一回。
やっていると、いつのまにかうまくできるようになります。

そうしているうちに、だんだん体も心も、心身一如のコツをつかんでしまいます。

集中できる時間は

加齢とともに、だんだん集中力が続かなくなった。
何をしても、気が散って、集中できない。
勉強ができないのは集中力がないから。

集中力が続かない悩みというのは、結構あると思います。
スポーツや踊り、歌などの練習でも、これが問題になったりします。

でも、集中できる時間は、長くなくてもいいのです。
長時間集中できないといけない、というのは思い込み。
短い時間でも、何回も積み重ねれば同じです。
実は、それ以上かもしれません。

気が散っている時間は、無駄な時間ではないからです。
なぜでしょう。
集中しているときに、大事なことは脳にインプットされます。
そして、気が散っている時間は、脳が勝手にその問題を処理してくれているのです。
特に難しいことを考えたり、覚えたり、演技できるようにしてくれているものは、意識の奥にあります。
つまり、潜在意識ですね。
意識の奥で、ちゃんと解決してくれるのです。

今までできなかったことが、急にできたりするのはこういう時なのです。

集中していて、どうにもうまくいかなくなったら、それをそのまま放置します。
別のことをしていて、また思い出したときに、戻ってくる。
そうすることで、いくつものことを同時に進行させることもできます。

試合とか、本番の時はどうするのでしょうか。
そういう時は、集中力はいりません。
集中しようと思えば思うほど、うまくいかないことは誰でも経験します。
そういう時は、すべて意識の奥にお任せします。
潜在意識の出番です。
意識は、遊んでいればいい。
短時間の集中の積み重ねと、潜在意識の使い方を覚える必要があるかもしれません。

その方法は、簡単です。
3秒間だけ無心術です。

誰でも3秒間ぐらいは、集中できるのではないでしょうか。
息を吸っている間だけ。
吐いている間だけ。
そして、止息の時だけ。
3秒間。

ストレスフルな生活からの脱却は、ここから始まります。

お産の呼吸術

「今回、産婆さんを呼ばないで一人でしました」
話をしてくれたのは、7月30日に女子を出産し4か月ぶりにヨーガに見えたときでした。
彼女は4人の出産のすべてを自宅で行いました。

「呼吸法はすごいですね」と繰り返し語りながら、陣痛のリズムに合わせて呼吸法をして、お産がとてもスムーズにできたと言われました。

私の教室に来ている人で、何人目でしょうか。
お産が上手くできたと言われる方は、もう数えられない程になっています。

私は、男だから、お産の時にどのような呼吸法がいいのかは知りません。
ただ、私の指導する呼吸法を彼女たちは、自分に合ったやり方に工夫して行っているのだと思います。

陣痛が始まった時、子宮筋と脳との対話があるそうです。
子宮筋が収縮するとその刺激を受けて、視床下部からホルモンが出て、それが子宮筋を収縮させる。
つまり、子宮筋は収縮すると脳へもっとホルモンを出せと言うメッセージを出す。
すると子宮を収縮させるホルモンの量が増える。
それで、子宮はより強く収縮する。その時子宮からは、脳へもっと出せと言う。
ホルモンが増える。
……。

こういうプラスのフィートでバックで、子宮の収縮が強まり赤ちゃんが産道を降りられるのだといいます。

このリズムをよりよくするように、呼吸法が役立っているのでしょう。
呼吸法が、脳へ何らかの働きを持っている証拠にちがいないと考えます。

呼吸法を普段から行っていると、その時に応じてもっとも合理的な呼吸ができるようになります。
そういうこきゅうができるようになれば、その呼吸法はその人にとって、呼吸術になったといいます。

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