眠れないときどうする

彼は、昨夜眠れただろうか。
89歳の男性から、「眠れない」という電話があった。

この方とのおつきあいは、10年前のセロトニン呼吸法以来だ。
あの時も、定年後の日々の不安から、睡眠障害で、何度もお話を伺いながら、呼吸法やヨーガでの対策をとったことがある。
この数年はお互いにご無沙汰状態だった。
そして夕べの電話だった。

眠れないので、薬を処方してもらって1ヶ月ほど飲んだが、効いた気がしない。
「眠れる体操を教えてほしい」
そういう問い合わせだった。
背中を伸ばす体操を、「活力呼吸法」のページで教えてあげた。

電話をかけて来るということは、ただそれだけのことではない。
眠れない背景に、様々なこころの、そして体の悩みがあるに違いない。
そのことをしっかりとつかみ取っている必要が、私の中にあるべきだ。

なぜならば、私自身何か一つのことで悩みを持っていることは、その背景に、私自身の様々な要因が絡み合っているからだ。
このことは、だれでも、同じに違いない。

どうしたらいいか、答えはわかっている。
どういう風に心を置いたら眠れるかわかっている。
難しいのは、その方法を自分の中で「術」として、完成させることだ。