坐禅の半眼のこと

冥想をしているとき、時々気が付くと半眼になっていることがある。
ヨーガの冥想は閉眼である。半眼は、坐禅だ。

半眼になった時とは、どういう状態か。
体験から得た結論をいえば「抗重力筋がしっかり働いていながら、表情筋などがリラックスしている状態」だろう。「意識が明確で頭がすっきりとしているが、心はリラックスしている状態」ともいえよう。

このことから、2つの事が思い出された。

1.  ハタヨーガプラビティーカの4‐36,37,39に、開眼の冥想の事。4‐41には半眼の冥想の事が書いてある。
つまり、ヨーガの冥想は必ずしも閉眼ではないである。

2. 坐禅の半眼については平井富雄先生が昭和40年代(1970年頃)に、坐禅の脳波研究を詳しく行っている。
坐禅をしているときは、脳はリラックスとしてるが何かの刺激があると直ちに反応する。ヨーガの冥想の場合は、刺激に対して全くの無反応である。関心のある方は、「座禅の科学」(講談社、昭和57年)、坐禅健康法(ごま書房、昭和49年)を読まれるといいだろう。
また、開眼の冥想と閉眼の違いについては、有田秀穂と共著で書いたセロトニン呼吸法の本でも取り上げているので読んでいただきたい。