ヨーガスートラとバガヴァッドギーター

ヨーガスートラは、すでに悟った人がその立場から、苦悩を取り除く技術を教えるものである。
一方、バガヴァッドギーターは、苦悩する人間が、自問自答し苦しむ中から最後に、心の平安を得て、前に向かって歩む人間の姿が描かれている。


勇者アルジュナが私たちの自我だとすると、クリシュナ神は真実自己そのもの、自我と自己との内的対話だという理解で読むことで、私たちの心に深く刻まれるものが、ギーターだということが分かる。

誰でも容易にそのように読めるが、時にはギーターは戦争や殺し合いを擁護する教えだと、誤解する人も出てくる。
このことについて、きちんとした論証をした人物は、ガンディーである。
関心のある方は、不服従非暴力で独立を勝ち取ったガンディーのことを調べるといいだろう。英語ならネットで、彼の論証を読むことが出来るが、日本語だと「ガンジー」(紀伊国屋書店、ルイス・フィッシャー著、1968年)をお読まれといいだろう。