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どうやって人生を創る?

食べ物が体を作っている。
では、人生の歩み方を決めているものは何?

呼吸の仕方ではないだろうか。

どんな呼吸をしているだろうか、普段。
このことが人生の歩み方を決めている。
浅く速い、浅く遅い。
深く速い、深く遅い。
力強い呼吸か、弱弱しい呼吸か。

そしてまた、ものごとに向かう姿勢はどうだろうか。
それは、体の姿勢と関係ないだろうか。
腹、腰に力が入っているか。
前のめりか。反り返っているか。

これらは、自分が生きる世界と向き合う時の姿勢と、関係ないだろうか。
食べ物のことばかりを考えているのは、偏っていないだろうか。
健康健康と、健康にこだわるばかりで、大事なことがおろそかになっていないだろうか。

新鮮な智慧

今、最新の知識・知恵でも、300年経てば古くなってしまう。

しかし、3000年前のヤージュニヤワルキャ(Yājnavalkya) の言葉を丁寧に読むと、その中には今もって古びていない智慧が、たくさん入っている。それは、ブリハッド・アーラーニャカ・ウパニシャッドにある。
彼が語った智慧は、300年後も、3000年未来にも通用するのではないだろうか。
何時の時代にも、人の心に響くもの、それういうものが本当に新鮮な智慧というのではないだろうか。
せかせかした今日、こうした智慧の書を丁寧に読む暇は無駄のように思えるかもしれない。
でも、もし心の琴線に触れる新鮮な智慧を読んでみようという気持ちが起きたら、ゆっくりとそういう智慧を捜すところから始めたらどうだろうか。
永遠の智慧は、逃げて行かないのだから。

短期修行 無事終了しました

マクロビオティック農家民宿まはな(三重県志摩市阿児町)で、行われた「依りあいマクロビオティック」で、
9月19日から22日までの短期間修行をしました。

朝 6時半から、慕情が丘まで片道約30分行き、呼吸体操、アイウエオ体操、フリフリダンスで一日が始まる。
・食事は、食前に合唱をしてから 7号食(玄米茶碗軽く1膳に、ごま塩のみの食事)
―マクロビオティック、呼吸法、ヨーガ、エコロジカルな健康法などについての講義と座談会。
―ヨーガ、呼吸法、冥想、ワークショップ、タイ式マッサージ など。
・夜は、座談会と合唱後、リラクセーションヨーガの後、就寝。

20日には、近隣の方々が約30名ほど集まり、マクロビオティックとヨーガの体験会。

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50回ゆっくり噛んで食べる冥想の7号食。

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小島先生と玄朴の講義風景。

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栗の皮をむいたりしながら座談会と講義。

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ワークショップとリラクセーションタイム。

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ごま塩作りも冥想。

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7号食の玄米は、大西さん特性の無農薬有機栽培のお米、台風でも倒れず元気に育っています。

 

生活のムラが心の病を引き起こす

やる気にムラがあって、うつ状態になったかと思うと、幻覚が見えたりして、仕事が続けられなくなった人がいます。
病院では、うつだとか、統合失調症だとかいう診断がされます。
今私は、その人の生活のムラの改善に取り組んでいます。

生活のムラが、身心にいろいろな問題を起こします。
生活のムラとは、睡眠時間、食、仕事、……のリズムがくるっている状態です。

徹夜するかと思えば、一日中寝ていたり。
食事をほとんど食べなかったり、とんでもない時間におかずなしでたらふくご飯を食べたり。

こうしたムラを治すことに取り組んでいます。

もともと、身心の活動には、揺らぎがあります。
睡眠も、食も、仕事も揺らぎがなくなってはいけません。
時計で測ったように、生活を均質なものにしては、息苦しくなって、これまた身心の病の元となるでしょう。

だからと言って、生活にムラは問題となります。

うつや統合失調症の場合、ムラをなくす生活を保ち、継続できるようにして上げられれば、症状はかなり改善させられるはずです。

 

増え続けるヨーガ人口

ヨーガ人口は、今でも増え続けているといいます。
もう何年か前にヨーガブームは終わって、ヨーガをする人は減っているのではないかと、私は考えていました。
ところが、ある人から「ヨーガ人口は増えています」と、聞きました。

統計を見ると、2003年ごろは数十万人にすぎなかったものが、2010年ごろに100万人を突破し、2015年には、350万人になるとか。
私は、統計調査とか推計調査とか、一概に信じません。こういうものは、調査する人の都合のいい数字になってしまうからです。

でもまあ、昔から比べると確かにヨーガの人口は増えていると思える実感はあります。
実際、東京の区民館や関東周辺の公民館などでのヨーガクラスの数はずいぶん増えていて、驚かされます。

今流行のアメリカナイズされたヨーガを越えて、東洋的身心思想の原点に返ったところから進化させた日本のCulture(カルチャー)にしていきたいと、秘かに考えています。

ヨーガは、もとよりインド発祥ですが、中国、日本など東洋的身体技法の考え方は共通する身心思想があります。
それを日本の風土から生まれる文化にすることが望まれると私は考えるのです。
例えば、禅から茶道や、花道、武道などが生まれたように、……。

今、わざわざCultureと、書いたことには、理由があります。
この言葉には、養うとか修養とか訓練、練習という意味もあるからです。
つまり、私たち自身の身心を自身で養い育てることがヨーガだからです。

体と心と真実自己

今日書くことは、わかりにくい内容かと思います。
理屈ではなく、体験されるとき、自然に納得していただけると思います。
体験の時は、人によって異なります。
「そんなものか」と、思ってお読みいただければと思います。

歳をとるにつれて、学んでいくもの。
それは、体と心の使い方。
心は、いつも体から離れてどこにでも飛び回る。
しかし、必ず体にもどる。

体から離れている時の心は、まさに迷える子羊だ。
いい意味でも悪い意味でもない。
無記の迷いだ。

体はどうか。
調子のいいときも、悪いときもある。
健なときも病むときもある。
これまた迷う。
どちらも一筋縄ではいかない。

どちらをも調えて行く手綱が必要である。
手綱を操る主体が、ある。
それこそ真実の自己、真実身体というもの。

ここで言う、自己と身体とは同義語である。
忘れてはならないことは、ここで言う自己は、心ではない。
身体は、体ではない。
さて、手綱を操るには、技術が必要だ。
その技術をヨーガという。
そのために工夫を凝らして歩むことを行という。
どこを歩むのか。
道を歩むのだ。

技を盗む

ある病院に勤めている人の話。

「若い人が入ってきたとき、それが医師だろうが看護師だろうが事務員だろうが、上司は即戦力を求めていて、育てるということをしなくなった。だから今は、若い人が育っていかなくなった」という。

あるいはそうかも知れない。
しかし、逆のことも考えられる。

若い人たちは「技を盗む」ことをしなくなっているということもあるのではないか。
西洋式のやり方で、懇切丁寧に行き届いた教育を受けていて、自分からつかみ取っていくという積極性さがなくなっていはしないか。

私がなぜそのようなことを言うのか。
ヨーガのあるDVDを見ていて「なんでこんなに懇切丁寧に説明するのだろうか」という感想を持ったことがあるからだ。
ヨーガを指導していたのはアングロサクソン。
西洋式の教育というものは、こういものなんだなと、妙に納得したことがあったのだ。

日本の指導の仕方は、先生のやっているのを見て、それを真似しながら、自分のものにしていくというやり方だ。
それが技の伝承である。

「本当に充実して満足できる個人を育てる」ことが指導者の仕事で、若者がその技を磨いて、人間として成長するという道を歩むことを助けるものだった。

年齢を問わず道を歩むという姿勢がなくなった今日だが、だからこそ、東洋的な「道」の思想をしっかりと伝えて行く仕事が、私にあるように思えてならない。

実際、わずかずつではあるが、30歳代から40歳代前半の若者が私のところに来るようになってきている。
未来は、こういう人たちから開けて来るのではないか。

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